考えがち

難しいけど面白いことを考えて、やさしく面白い伝え方ができる、そんな人になりたい。

kindleと紙の本

今日はずいぶん天気が悪くて、

夕方には雷がバリバリ鳴っておりました。

とても外に出かけられるような様子ではなかったので、

お家でコーヒーを飲みながら本を読んでおりました。夏目漱石の『坊ちゃん』。

kindle上で購入した電子書籍です。

 

半年くらい前にkindleを買いまして、

なかなか便利で愛用しております。

とはいえ、紙の本には紙の本の良さも感じるので、

いまだに紙の本もよく買ったりします。

おそらくkindleをお使いの方の多くが

同じような使い方をされているのではないでしょうか。

 

電子書籍と紙の本を比較したときに、

電子書籍の長所として一番感じるのは、

何といっても場所を取らないというところ。

外に持ち歩くときは、まるで「本棚」を携帯しているような感覚です。

『坊ちゃん』も、夏目漱石全集を丸ごとkindleに入れて読んでおります。

(ちなみに青空文庫上のデータを再構成したような商品なので、

200円くらいで全集が買えてしまう。)

 

また、kindleは単なる電子書籍リーダーではなく

amazonを通して書籍をオンライン購入する機能も備えています。

「本」「本棚」だけでなく「本屋」としての役割も果たしているということですね。

データ化された書籍をワンタッチで購入してすぐ読めるというのは大変手軽で、

ちょっと面白そうな本を見かけるとついついポチっとしてしまいます。

(結果読み切れないほどの本を買いがち、、amazonにしてやられてますね 笑)

 

一方で、紙の本だとページをぱらぱらめくって

読みたいところだけを読むような読み方ができますが、

kindleを使い始めてパラパラめくりができなくなると、

それが予想外に不便であることに気づきました。

名言集とか哲学書みたいな本だと、

一部分だけを読み返したくなりがちなので

紙書籍の方が向いているなと感じます。

紙を束ねた書籍という形態は、

実はある種の長い文章を読むためのインターフェースとして

非常に優秀なんですね。

 

また、紙の本を本棚にたくさん並べると、

収集欲が満たされるような感覚があります。

紙の本が持つ様々な微妙な魅力を電子書籍が代替することは

どれだけ技術が進歩しても難しそうです。

 

kindleというのはよく「本」を近代化したものと捉えられがちですが、

こうやって考えてみると、実はこいつは

「本棚」「本屋」を便利な形に置き換える存在なのでしょうね。

書籍を読むインターフェースとしての機能や質感といった「本」としての側面では

紙の書籍に劣るけれども、

「携帯できる本棚」「家から買える本屋」として、革新的な利便性を備えた道具である、と。

 

今後も紙の本とkindleを並行して愛用していくことになりそうです。